仮想通貨マイニングで発生する熱を暖房代わりにし、部屋も懐も温めようという「マイニング暖房大作戦」の第3回目です。前回はBinanceアカウントを開設し、仮想通貨をため込む仮想通貨ウォレットを作成しましたが、今回はマイニングソフト(minerstat)を設定します。世界中のマイナーたちと共同で仮想通貨をマイニングする「マイニングプール」に参加してマイニングを行うことになるので、マイニングのためには、「マイニングソフトのインストール」「マイニングプールの登録」「マイニングウォレットの指定」の3つをセッティングが必要。設定を備忘録代わりにメモしておきます。
【マイニング暖房大作戦】
仮想通貨マイニングで暖房代をゼロにできるのか、やってみた【マイニング暖房大作戦①】 – TECH-SURF
仮想通貨マイニング用に仮想通貨ウォレットを作成【マイニング暖房大作戦②】 – TECH-SURF
マイニングプールに登録
仮想通貨を貯めたり売買するためにウォレットを作成したBinanceのアカウントですが、Binanceには仮想通貨のマイニングプールも用意されています。Binanceのマイニングプールで発掘する仮想通貨は、直接ウォレットに貯められていくので、設定が初心者にも簡便です。そこで、Binanceのマイニングプールを活用して、マイニングすることにします。
まずは、Binanceアカウントにログインして、「ウォレット」タブの「バイナンスプール」をクリック。
「マイニングアカウント」をクリック。
アカウントネームとして、好きな文字数字を入力して、「作成する」をクリック(※なお、このアカウントネームは、後程、マイニングソフトで指定します)
マイニングソフトのインストール
仮想通貨を発掘するためのマイニングソフトを設定します。今回は、Windowsネイティブで、ベンチマークなど各種ツールも完備していて評判の良い「minerstat」を利用します。
Crypto Mining Monitor and Management Software | minerstat
https://minerstat.com/
(1)minerstatアカウント作成
minerstatの公式サイトにアクセスし、「Get Started」をクリック。
Create new accountに、メールアドレスを入力し、「Create account」をクリック。
認証メールが送られました。
minerstatから届いたメール本文の、「Click here to confirm」をクリックしてアカウント認証を済ませます。
(2)PC環境設定
minerstatサイトにログインして、最初にPCの環境設定を指定します。
グラフィックボードのメーカー選択。私は「NVIDIA Geforce RTX2070 Super」を使う予定なので、「Nvidia」を選び、「Continue」をクリック。
Windows 10のPCを利用するので、「Windows」を選び、「Continue」をクリック。
最後に好きなマシンネーム(Worker name)を入力して、「Add Worker」をクリック。Woker nameは、複数のPC(GPU)でマイニングを行う場合に、PCを管理するための名前です。
(3)マイニングアプリのインストール
マイニングするための専用ソフトをダウンロードするために、「Download Windows node」をクリック。なお、ボタンの上にある「Access Key」と「Worker name」は、あとでminerstatアカウントにログインするときに入力するので、メモっておきましょう。
「ファイルを保存」をクリックして、インストーラーファイルをデスクトップなど好きな場所にダウンロードします。
ダウンロードしたインストーラーファイルを実行。
「Next」をクリック。
チェックを入れて、「Next」をクリック。
「Next」をクリック。
自動的に、Microsoft Visual C++など、必要なアプリがダウンロード&インストールされ始めます。
すでに必要なVisual C++がインストールされている状態だとこの工程はスキップされるのでしょうが、仮想通貨マイニング用に新規PCを用意する場合には、この自動インストール機能はめちゃくちゃ便利です。
インストールが完了したら、「Finish」をクリック。
(4)マイニングソフトの設定
「アクセスを許可する」をクリック。
先ほどメモした、「Access Key」と「Worker name」を入力し、「Log in」をクリック。
ログインすると、mainerstatアプリでいきなりマイニングが始まりますが、一旦、「Stop mining」をクリックして、マイニングをストップさせます
マイニングソフトのマイニングプール設定
(1)Worker configの設定
minerstatに、どのマイニングプールで仮想通貨を掘るのか、指定します。もちろん、今回は一番最初に作成した、Binanceのマイニングプールを活用します。
ログインした状態で、minerstatのトップページにアクセス。
右上の「メニューボタン」→「Address editor」をクリック。
ここに、Binanceプールの情報を登録すれば、OKです。
(2)Binanceのマイニングプールの接続情報を調べる
Binanceの「ウォレット」タブの「バイナンスプール」にある、「プルーフ・オブ・ワーク」に、マイニングURL(接続情報)が記載されています。例えば、Bitcoin(ビットコイン)をマイニングするプールの「▼」をクリックすると……
グラフ右に、ビットコイン採掘用プールのマイニングURLがあるので、コピーします。
このマイニングURLを、minerstatの「POOL ADDRESS」に入力し、「Add」をクリックすればマイニングプールを登録できます。なお、「TAG NAME」は自分が管理するためのものなので、好きな名前を入力すればOK。プール名や仮想通貨名を入れておけば便利だと思います。
プルーフ・オブ・ワークのマイニングURLは複数登録できますが、まずは一つだけ登録してみます。下は、Etherum(イーサリアム)(正確にはEther:イーサ)を掘るマイナーアルゴリズム「Ethash」のみ登録した状態。
次に、「Word」タブに切り替えて、Binanceウォレットを指定します。
なお、デフォルトでは多数のウォレットが指定されており、このままマイニングすると、仮想通貨は寄付(徴収)されてしまうので、「ゴミ箱」アイコンをクリックして、「Donation」マークがついたウォレットアドレスはすべて削除しておきましょう。さっき、いきなりマイニングが始まったのは、寄付が始まっていたというわけです。
自分のウォレット情報を入力します。Binanceウォレットを使うので、「WALLET」に「BINANCE」、「POOL USERNAME OR WALLET ADDRESS」に最初に設定した「アカウントネーム」を入力すればOKです。
minerstatアプリでマイニングを行うと……
無事、マイニングが始まりました。
なお、minerstatサイトでは、マイニング状況を確認できます。RTX 2070 Superを使った場合、Binanceプールでのハッシュレートは37MH/sで、GPUの消費電力は約180W。この状態だと、1日に2.45ドル(約250円)の仮想通貨がマイニングされるようです。
これでマイニングできるようになりましたが、システム全体の消費電力が高いため、電気代がかさみます。次回は、グラフィックボードのセッティングによって、ハッシュレートを維持しつつ電気代を下げる最適化を行います。
ということで、次回へつづく。
~続き~
仮想通貨マイニングの費用対効果を高めるべくMSI AfterburnerでGPUを効率化する【マイニング暖房大作戦④】 – TECH-SURF