CPUもメモリもなしでBIOSアップデートができるGIGABYTEの「Q-FLASH」を試してみた【レビュー】

新しいCPUに乗せ換える際に、マザーボードのBIOSアップデートを余儀なくされることはままあります。そんなとき、上位のマザーボードには、CPUやメモリ不要でUSBメモリを使うことでBIOSアップできる機能があり、非常に便利です。が、よく考えるとこれまでCPU、メモリを使わないでBIOSアップデートした経験がなかったので、試しにやってみました。備忘録をかねて投稿します。

部屋を掃除していると、購入後に使うことなく放置していたB550チップセットのマザーボード「GIGABYTE B550M AORUS PRO-P」が出てきました。ちょうど使っていないMicro ATXのケースがあるので、このB550マザーを使おうとCPUを購入してきたのですが、BIOSが最新CPUに対応しておらず、BIOSアップデートが必要なことがわかりました。

今回、互換性を調べることなく購入したCPUは「Ryzen 5 5600G」。6コア/12スレッドなので、ゲームをしない事務用途なら十分な性能で、かなり前から気になっていたCPUです。2024年3月に16000円程度と非常に安価になっていたこともあり、ついポチっとやってしまいました。

ハードウェアの設定

MicroATXサイズのマザーボードを使えるAntec Mini P180というケース。もう15年くらい愛用しているケースで、時折、システムを入れ替えては復活させています。Mini ITXのマザーボードにGTX 1070のグラボが付いていましたが、これらをごっそり取り除き、B550Mマザー&5600Gに入れ替えることにしました。ただ、Mini P180の筐体は一般的なミドルタワーくらいのサイズですが、非常に内部が狭いのでマザーボード換装は意外と面倒です。

最近のマザーボードはバックパネルが付いているのでうっかり付け忘れてやり直し……という悲劇は起こらないのがいいですね。

BIOSアップデート用USBメモリの準備

GIGABYTEには「Q-Flash BIOS」と呼ばれるBIOSアップデート機能があります。CPUどころかメモリさえ不要でBIOSアップデートできるとのこと。

ということで、まずは、USBメモリの準備。FAT32でフォーマットしておきます。

次に、下記ページから最新のBIOSファイルをダウンロードします。

B550M AORUS PRO-P (rev. 1.0) サポート | マザーボード – GIGABYTE Japan
https://www.gigabyte.com/jp/Motherboard/B550M-AORUS-PRO-P-rev-10/support#support-dl-utility

BIOSデータファイル(ZIP形式)をダウンロードしたら、解凍しておきます。

ダウンロード&解凍したBIOSデータをUSBメモリにコピー

最後に、ファイル名を「GIGABYTE.BIN」に変更したらメモリの準備は完了。

Q-FLASHでBIOSアップデート

いよいよBIOSアップデート。マザーボードに電源ケーブルだけつなぎ、CPUもメモリも装着しない状態で、BIOSアップデートを行います。

BIOSアップデート専用のUSBポートにUSBメモリを挿し、「Q-FLASH PLUS」のボタンを長押しすると……

USBポート奥のインジケーターランプが点滅し始めました。数秒後にPCケース内のファンが回り、BIOSアップデートが始まるので、放置。5分後に見るとインジケータランプも消え、PCがシャットダウンしていたので、どうやらBISOアップデートが完了したようでした。

CPUを搭載してチェック

BIOSアップデートが終わったので、CPUとメモリを取り付けてうまく起動するか確かめます。

ちなみにリテールの5600GにはCPUクーラー「Wraith Stealth cooler」が付属していました。特に発光もしないので、ほとんどの人がCPUクーラーを市販のものに変更するでしょうが、Mini P180はサイドパネルが透明ではないので、私はWraith Stealth coolerを使うことにしました。

グリス付き。このグリス、粘性が高いためスッポンの原因となるため除去してグリスを塗りなおす方がいいのですが、面倒くさいのでこのまま使いました。

結果はあっさりPCが起動。Windowsのインストールも問題なくできました。Q-FLASHを使うと、こんなに簡単にBIOSアップデートができるんですね。

かつてのBIOSアップデートは失敗するとマザーボードが使用不能になるため面倒なうえにリスクのある作業で敬遠しがちでしたが、BIOSのリカバリーも可能でかつUSBメモリだけでのCPUレスBIOSアップデート機能を搭載している上位のマザーボードであれば、恐れるに足りない簡単な作業になったと実感しました。

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