SDGs的にイケてないZoffに長年の愛用者として苦言を呈す


ここ十数年、メガネはZoffで購入してきました。価格と品質のバランス(いわゆるコスパ)が非常にいいのでリピーターになっているのです。しかし、そのコスパを実現するための大量生産・大量消費について、疑問に感じる出来事がありました。雑記としてグチをこぼします。

年初にスノーボード用にスポーツタイプのメガネ「SPORTS -SLIDE TYPE-」を購入しました。テンプル(つる)がスライドでき、背面でマグネットでしっかりとくっつくため、スノーボードにはもってこいと思ったのです。

スノボシーズンが終わって出番が減っていたこのスポーツメガネを、私の不注意で踏みつけてしまい、特長であるテンプルがポキッと折れてしまいました。

スライド式で細いフレームなので、簡単に破損してしまったようです。強力な接着剤でも強度不足で修理は不能と思われます。

このメガネ自体それほど高価ではないとはいえ、追加オプションの曇り止め加工のレンズを入れていたので、なんとか修理したいと思いました。そもそも購入後数か月と新しいので、このまま捨てることはさすがにもったいないですし……。

そこで、Zoffにテンプルだけ購入できないかと問い合わせたところ、「フレーム全体を買い替えることになります」という回答でした。ただし、今回のような修理不可のための買い替えフレームの価格は30%オフになるとのこと。

たとえ、割安になるとしても、テンプルのみの交換で修理可能なのに、フレーム全体を買い替えるのはためらわれます。テンプル以外は何の問題もなくまだまだ使えるフレームを廃棄するということだからです。

SDGsが世間で浸透している中で、プラスチック製のメガネを大量生産・大量販売しているZoffのビジネスはただでさえ環境負荷が高いのに、修理対応をせずに全交換という仕組みは、短期的かつ単純な損得勘定では有利なのでしょうが、今回のようなケースでは消費者(いまでは生活者という表現を使いますね)に「自らの購買行動が、環境負荷の極めて高い”悪”であること」を強烈に意識させるユーザー体験を与えることになり、長期的には絶対に悪影響を及ぼすと思うのです。

結局、迷った挙句、同じメガネを再度購入しました。

上が曇り止めレンズ付きの壊れたメガネ、下が新しく購入した標準レンズの新品メガネ。当たり前ながら、見た目には全く同じです。

曇り止め加工レンズを活かすべく、新品メガネのテンプルを取り外し、壊れたメガネに移植しました。今回購入したメガネは、スペアとして保存しておきます。いつか出番があるかもしれないので。

利益を上げるのが営利企業の目的とは言え、やはり環境へ優しいビジネスへの模索も生き残りのために必要でしょう。環境にやさしくない企業は生活者に選ばれない時代だからです。Zoffには、テンプルなど可能な限りパーツ交換ができる仕組みを構築してほしいと、今回の体験で強く感じました。他社のメガネの下取りの前に、自社のメガネの修理体制を整えるのが先ではないか、と。

コスト面で無理なら、せめて3DプリントできるようにSTLファイルなどを公開するなどできないのか……。もう次からはZoffでメガネを購入したくないなぁ(少なくとも福袋は今年は買うまい)と感じた、長年にわたるZoff愛用者からの意見、みなさんはどう感じるでしょうか。

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