自動運転カーに対する消費者の信頼度が低下しているとの調査報告

調査会社J.D. Powerが、自動運転機能を含む自動車の快適機能に関する意識調査を消費者の年代別にまとめたレポートを発表しました。そのレポートでは、前年よりも消費者の自動運転カーに対する信頼度が低下していることが分かっています。

J.D. Powerは2017年1月から2月にかけて、過去5年間にアメリカで自動車を購入もしくはリースした8500人以上の人を対象に、自動ブレーキ機能やリアビューカメラなど、自動車の各種機能に関する意識調査を行いました。この調査では、プレブーマー世代(1945年以前の生まれ)、ベビーブーマー世代(1946年~1964年生まれ)や、ジェネレーションX(1965年~1976年生まれ)、ジェネレーションY(1977年~1994年生まれ)、ジェネレーションZ(1995年~2004年生まれ)など、消費者を年齢別に分類して結果が検証されています。

この調査では、「自動運転カーを信頼していない」と答えた人が、プレブーマー世代の49%、ベビーブーマー世代の44%、ジェネレーションXの34%、ジェネレーションYの17%、ジェネレーションZの22%を占めることが分かりました。前年の調査と比較すると、ジェネレーションYを除くすべての世代で、自動運転カーを信頼できないと答えた人が増加するという傾向があったとのこと。

なお、自動運転カーについて最も関心を集めたのは「自動運転カーが運転ミスをする可能性」だったそうです。

ちなみに、自動ライト、自動ブレーキなどの運転支援システムについての満足度は若い人ほど高いという傾向も読み取れたそうです。

ジェネレーションYは23歳から40歳の最も購買意欲の高いユーザーといえ、そのユーザーが自動運転カーに対して信頼度が高いというのは面白い結果です。先進技術についての不安や信頼性のなさは、情報に触れるほど低下していくという傾向があるそうなので、ベビーブーマーやプレブーマー世代の信頼度の低さは、情報への露出の少なさが原因と言えるかもしれません。ただ、情報量が増えたはずなのに前年からほとんどの世代で信頼度が下がった、という結果は奇妙なもので、この原因についてはJ.D.Powerもうまく説明できないようです。いずれにせよ、自動運転カーを開発するメーカー各社は、自動運転カーの安全性を消費者にうまく伝えられるかが、自動運転カーの普及に大きく影響しそうです。

Source:J.D. Power

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