不正な複製が不可能な鍵「Stealth Key」

デジタルカメラや金属を出力できる高性能な3Dプリンターの登場で、「ルームキーをデジカメで撮影、3Dプリンターを使って複製する」ということが可能になりました。気安く机に鍵を置く、ということもNGな世の中ですが、3Dプリンターを使って外から鍵の「山」が見えないようにキーを作ることで、決して複製できない鍵「Stealth Key」が開発されています。

決して複製できないというStealth Keyのアイデアは以下のムービーで解説されています。

The Stealth Key: a key that cannot be copied by the masses – YouTube

鍵の山が見えるタイプの昔ながらの鍵は、オリジナルキーがあれば簡単に複製できます。

鍵山ではなく、くぼみがついたディンプルタイプのキーは、より複製しにくくはなっていますが……

スキャナー、粘土、特殊な工具を使えば複製は可能。これらはすべて、オリジナルキーの構造が外部から見えるから。

さらにテクノロジーの進化によって、複製はより簡単な時代に突入。

デジカメで鍵を撮影して……

デジタルデータを3Dプリンターで出力すれば、あっさりと複製キーが完成。金属を出力できる3Dプリンターのおかげで、鍵は簡単に複製できる時代になっています。

そこで、進化した3Dプリンター技術を逆手にとって、決して複製できない鍵が誕生しました。

それは、鍵の内部を空洞にして、そこに鍵山やディンプルを作るというもの。

外部から見えないので「Stealth Key」というわけです。

外部から鍵山が見えないため、カメラ撮影やスキャンは不可能。立体構造なので、粘土での型取りも不可能です。

Stealth KeyはスイスのUrbanAlpsが開発した、決して複製が不可能な鍵です。

2年前にStealth Keyのアイデアを公開したUrbanAlpsが、ついにStealth Keyを完成させたようです。最終形は1枚の板を折り返したような構造。こうすることで軽量化+金属の使用量を減らしています。さらに、構造上、金属を埋めている状態よりも強度が増していると推測されます。

UrbanAlpsによると、300本以上の注文の場合、Stealth Key(マスターキー2本)+キーシリンダーのセットで200ユーロ(約2万4000円)を想定しているとのこと。思ったよりも安い。

すでにデジタルロックも登場していますが故障(特にバッテリー切れ)や誤作動、ハッキングを嫌う消費者は、昔ながらの金属キーをつかったロックシステムを好みます。200ユーロで鉄壁の安全性を誇るStealth Keyで「安心が買える」となると、選択するユーザーは多いのではないかと思います。

The new Stealth Key: a key that cannot be copied by the masses – YouTube

Source:UrbanAlps

“不正な複製が不可能な鍵「Stealth Key」” への2件の返信

  1. uraban alpus のステルスキーに興味があります。何度も鍵を変えても住居侵入され続けます。本人しか作成できないはずの鍵も作成されてる可能性があります。
    日本での販売店はありますか?

    1. こんにちは。
      以下のページを見ると、ヨーロッパと北米を中心にセールスしているようですね。
      https://www.urbanalps.com/en/sales/
      ページ下部の「CONTACT US」から問い合わせてみてはいかがでしょうか?
      日本でも販路開拓を検討してくれるかもしれません。

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