「Hyndai IONIQ 5」の試乗会に参加、噂の高性能EVを試してみました【レビュー】

カーシェアサービスのAnycaのお誘いで、Hyundai(ヒョンデという呼び方に統一されました)の「IONIQ 5(アイオニックファイブ)」の試乗会に参加して、噂の高性能EVを試し乗りしてきました。結論から言うと、もっと乗ってみたい試してみたいと感じさせる出来の良いEVでした。

IONIQ 5|アイオニック5|Hyundai Mobility Japan
https://www.hyundai.com/jp/ioniq5

IONIQ 5の試乗会は、ウェスティン大阪で行われました。

昇りを発見。

Anycaとのコラボ企画で、試乗車もエニカ車だそうです。

受付で運転免許証の確認と誓約書へのサインを済ませると、地下2階の駐車場にある試乗車まで案内されました。

あたった試乗車はグラビティゴールドマットという独特の質感の「Lounge」(RWD)グレードでした。

運転席に乗り込み、コラム式のシフトなどの説明を一通り受け、スタッフ同乗のもと、約20分のドライブになりました。

乗ってみた感想は、普通に使えるEVという感じでした。全幅1920mmのワイドボディもそれほど気になりません。ホイールベースが3メートルと非常に長いため、小回りが利かないというウワサでしたが、Uターンでもしなければ取り回しに苦労することはなさそうでした。少し気になったのはサスペンションで、やや固めなのは良いのですが、段差の突き上げがやや目立っていました。

ハンドルはやや軽めですが、ダイレクト性やタッチのフィールは悪くなく、快適にドライブを楽しめそうな仕上がりでした。ただ、走行モードはスタンダード、エコ、スポーツと3種類を試しましたが、それほど体感できる差はありません。実際、モードを切り替えても走行可能距離(予測値)はそれぞれ10km程度の違いと小さく少し物足りなさを感じます。ワンペダル操作も試しましたが、慣れれば使えそうですが、私の場合、回生のパドルを多用するので、なくてもよいです。

操作性で問題があると感じたのは、多くの切り替えがディスプレイ操作を必要とするところ。例えば、シートヒーターやハンドルヒーターのON/OFFや、ヘッドアップディスプレイの変更など、走行中に操作することが難しいことから、直接アクセスできる物理スイッチの必要性を強く感じました。

細かな気になる点はあるものの、全体として走行性能は(ウワサほどでないにせよ)高く、加速や力強さで物足りないと感じることはなさそうでした。

驚いたのが、無償のカラーがホワイトだったところ。白以外の5色が有償オプションで、一番人気は白になるのではないかと思います。個人的には試乗させてもらったグラビティゴールドマットは9万9000円と最も高価だそうですが、その価値は十分あると思います。

ボンネット下の樹脂カバー下にはフランクと呼ばれるラゲッジを搭載しており、かなり便利そうです(最上級グレードのLounge AWDだと、ほとんど収納スペースはなくなってしまいますが)

試乗後、スタッフの人にいろいろ話を聞きましたが、ショールームを兼ねたメンテナンス工場があるのは横浜のみで、関西圏の場合、メインテナンスは提携の整備工場に持ち込みが必要で、数が少なく近所にないのが私にとってはネックになります。ちなみに提携先は旧ヒュンダイ時代に付き合いがあった整備工場が多いそうです。

ディーラー網を構えない点でBYDに比べて大きく見劣りし、ただでさえ苦戦している販売状況は今後、好転するのは難しいと感じます。日本市場から撤退した過去がある以上、いかに「日本市場に本気だ」とアピールしても、ディーラーを構えないのでは本気度に疑問符が付くのは仕方がないと思います。タイミング悪くBYDの上陸によって、その「本気度」が試されている状況と言えます。

閲覧用ですが、立派なカタログが用意されていました。コスト面の問題で個人客には配っていないそうです。きわめて残念。方針変更を強く推奨します。

今回の試乗会ではAnycaのIONIQ 5の1日利用クーポンとともに、お土産ももらいました。

中味は「IONIQ PIXELOTY」

中味はこんなボール状のケース。

ピクセル状のペットフードを入れるボールのようなケースだそうです。ネコを飼っていない人にとっては、使い道のないものでした。こんなグッズに費用を使うなら、カタログを刷ってくれよ……と強く感じました。

2023年2月現在、IONIQ 5は日本市場に注力するも、月産数百台と、ほとんど売れていません。本国の韓国ではグレードによっては1年近い納車待ちがあるそうですが、日本の場合、カラーなど在庫があるクルマは最短20日、個別のオーダーでも3カ月程度で届けられるそうです。トヨタや日産などの国産車の場合、人気車では半年以上の納期は当たり前の昨今では、爆速納車のIONIQ 5は非常に魅力的です。

とはいえ、メインテナンスなどのアフターサポートが心もとないことから、よほどのことがない限り、IONIQ 5を購入しようとは思いません。それならディーラー網を構築するBYDの方がよほど魅力的です。

購入予定はまったくありませんが、IONIQ 5の走行性能には大いに興味が出ました。さまざまなシチュエーションでの走りを確認したり、機能満載の室内空間をしっかりチェックしたりするため、近々、IONIQ 5のAWDモデルを、Anycaで1日レンタルしてみようと思います。

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