2021年5月1日に、鈴鹿サーキットでバイクイベント「BIKE!BIKE!BIKE! 2021」が開催されました。自分のバイクで鈴鹿サーキットの国際コースを走行できるというバイク乗りにとっては夢のようなイベント。当日の悪天候にもめげずに参加しましたが、すばらしい体験ができました。
アップガレージライダース BIKE!BIKE!BIKE!2021|鈴鹿サーキット
https://www.suzukacircuit.jp/bikebikebike/
9時30分、サーキットに到着。「イベント参加者はこちら」という看板をたよりに走りつつ、誘導してくれるスタッフの指示に従っていたら、撮影する間もなくいつの間にか到着していました。
今年のサーキットクルージングは午前と午後の2部に分けて開催されます。午後の部に参加する人たちが待機する一時的な駐車スペースには、すでに大量のバイクが集まっていました。
まずは受付を済ませるためにイベントエリアへ。
入口では体温チェックがされていました。
受付で赤色のステッカーをもらい……
バイクのヘッドライトに貼り付けておきます。これがサーキットクルージング参加者の証
GPスクエアはサーキットのグランドスタンド裏に位置しており、ここで車両の展示や試乗会が行われていました。
イベントブース
イベントの目玉の一つは、「ケニー・ロバーツ&ウェイン・レイニーのサイン入りYZF-R1M用のフルカウル&タンクセット」(各33万円・税込)
SUZUKA Sound of ENGINE 2019で両雄が走った車両も展示されていました。
レイニー仕様。カウルにはしっかりとサインが見えます。
こっちがキング・ケニー。いずれも抽選販売でしたが、どんな人が手に入れたのか、興味深いです。
一部のメーカーがブースで車両を展示していました。これはベネリ「LEONCINO 250」(54万8000円・税込)。とても250ccには見えない車格でした。最近のバイクって、本当に立派ですね(価格も立派になってしまいましたが……)
アプリリア「TUONO 660」(130万9000円・税込)。659ccで95PS(183kg)なので、かなり軽快に走りそうですね。RS 660と並べて展示されていたのでこちらはグランドツアラーっぽい外観に思えましたが、アプリリア的にはこれは「ネイキッド」らしいです(フルカウルやん)
月木レーシングが販売する「GUNNER 50」(22万5000円)。ネットでかなり話題になっていたバズーカー砲を思わせる原付バイクは、想像以上に迫力ある外観でした。街中だと目立つでしょうね!
OVERなど、サードパーティメーカーもブースを構えており、バイク乗りには楽しい展示会になっていました。
国際レーシングコース大試乗会
イベントエリア中央では、大試乗会が行われていました。
最新のマシンで国際レーシングコースを1周できるという素敵なイベントです。
10時の時点では長蛇の列でした。
受付で保険料の500円を払って乗りたいマシンを予約する仕組み。
待機スペース。試乗前にはブリーフィングも行われます。
受付を済ませて、11時の枠で乗りたかったマシンの一つ、KTMの「890 DUKE」券をゲットできました。が、11時では移動から戻ってこれない可能性があることに気づきました。
あらためて、11時30分の回の試乗に替えてもらいましたが、めぼしい車両は残っておらず……。トライアンフ「Trident 660」をなんとか確保しました。
バイクの移動
そんなこんなで10時30分になり、午後の部のライダーたちの移動が始まりました。
指定の駐車場へ停め……
再びイベントブースへ戻ります。試乗会に参加するためです。
グランドスクエアを潜り抜ける通路へ。
Trident 660
試乗会の始まる11時30分まで少し時間があったので、試乗するTrident 660の展示車両を見学することにしました。
ヘッドライトはカットが美しく、精悍なイメージ
容量14Lのタンクは結構大きく、マッチョです。
フロントフォークはショーワの倒立。キャリパーはニッシンですね。
水冷直列3気筒の659ccのエンジンは、最大出力81PS、最大トルク64Nm(@6250rpm)
スイングアームはかなり長め
マフラーエンドはフレームと同化するようなデザイン
モノサスのリア周りはかなりすっきりしていました。
またがってみると、ハンドルバーが細く取り回しやすそう。足つき性もまずまず良好でした。
Trident 660に試乗
11時30分になり、いよいよ試乗。GoProではなく、ハウジングがなく音が入りやすそうな中華アクションカムで撮影します。
空は……午後から雨の予報なのでそろそろ降りそうではありますが。
チケットに記載された「34」の車両を発見
Trident 660で鈴鹿サーキットを走行してみましたが、かなり乗りやすかったです。
鈴鹿サーキットでトライアンフ「Trident 660」に試乗してみた(BIKE!BIKE!BIKE!2021) – YouTube
660ccの扱いやすさを体験できました。3気筒のフィーリングは悪くなく、とても軽快に回ります。400ccよりもずっと速くリッターバイクよりもはるかに軽い車体はペタペタ寝かせられそうで、かなり楽しく乗れました。
Trident 660に乗ってみて、あらためて「世界規格に合わせて中型免許の制限を400ccから660ccへと法改正すべき」だと思いました。そうしないと、日本向けの国産車は今後もますます減り、バイク市場は壊滅的なまでに縮小すると思います。
なお、トライアンフに試乗した人には、ブースでアンケートに答えると、ポーチorナップサックのプレゼントがありました。私はナップサックを選択。イベントではこういうナップサック、かなり役立つので!
サーキット走行ブリーフィング
試乗会を終え、ブリーフィングを受けるためスタンド建物へ移動しました。
ブリーフィングでは、サーキットクルージングの注意事項を確認するための講習が行われました。ポイントは、最大75km/hでの制限と5m間隔で2列での走行を心得ること……でしたが、イン側アウト側に分かれた2列での走行は、ほとんどのライダーが守っていませんでした(^^;)
ブリーフィング後、受講の証である白色のステッカーをもらえます。
赤・白2枚のステッカーをヘッドライトに貼り付けて、サーキットクルージングへの参加準備が完了しました。
スタッフの誘導に従って、ピットに到着。試乗会に参加していたため遅れましたが、3番目の13時30分の回から参加できました。
ピットレーンで待機中。あわただしくサーキットに入ったため、GoProに付け替えるのを忘れていた……。
中華アクションカムで撮影した、鈴鹿サーキット国際コースはこんな感じでした。
鈴鹿サーキット(国際コース)を愛車ZZR1100Cで走ってみた【BIKE!BIKE!BIKE!2021】 – YouTube
ムービーを後で確認して風切り音が大きすぎたと反省。ハウジング有では音が拾えないかと思いむき出しの状態にしたのが仇となりました。今後はもう少しマイクを勉強せねば……。
小学生の頃、ゴーカートで走ったことのある鈴鹿ですが、国際コース全体を走行するのはもちろん初めて。当時、F1が大好きだった私は、セナとプロストの走りに興奮していたことを思い出しました。1コーナーを走るときに、1990年のクラッシュを、シケインを通過するときに1989年のクラッシュが思い起こされます。そういえば、本日5月1日はセナの命日でしたね。
コースを2周走行後、すぐにピットに向かって待機できます。事前の目標通り、5回(計10周)も走行することができました。
4回目のコースイン直前に雨が降り始めて、慌ててレインコートに着替えました。4回目、5回目は雨の中の走行でしたが、こんな機会はなかなかないので、雨に降られながら鈴鹿を堪能しました。
また、BIKE!BIKE!BIKE!のお楽しみが、カメラマンによる走行風景の撮影。今年はシケインに入ってくる(バイクが向かってくる)位置でのショットだったせいか、ピンボケの写真ばかりだったのが少し残念でしたが、2枚購入しました。
5回目の走行中に、オイルランプにチェックがともり始め、マシンの不調を感じたので、17時からのパレードはキャンセル。残念。
17時前のメインスタンドからの光景。路面は完全なウェットになっていました。
コロナ禍の中、2年ぶりの開催となった「BIKE!BIKE!BIKE!」でしたが、予想以上に楽しいイベントでした。愛車で鈴鹿サーキットを走るのは、バイク乗りであればだれもが感動できる体験だと思います。感染予防対策など、入念な準備を行い、イベント開催にこぎつけた、関係者ならびにスタッフの皆さんにほんとうに頭が下がる思いです。
来年以降も、素晴らしいこのイベントが継続することを願っています。また参加するぞ!