急なバッテリーあがりにロードサービスを手配することは珍しくありませんが、時間帯によってはなかなかサポートが到着しないこともよくあります。「急いでいるので、誰でもいいから助けてほしい!」というヘルプを周辺のユーザーから探せるサービス「Urgent.ly」がアメリカで登場しています。簡単に言えば、Urgent.lyは配車サービスUberのロードサービス版です。
Urgent.lyでは登録ユーザーは、周辺にいるUrgent.lyパートナーに対して例えば「パンクしたのでタイヤ交換をしてほしい!」というように、手助けしてほしい内容を提示します。付近にいるUrgent.lyパートナーでヘルプに行ける人は、料金を提示。助けを求める人がそれを承諾すればマッチング成功。作業後にはUrgent.lyアプリ経由でお金のやり取りが行われるという仕組みです。
日本では法規制のため白タクが禁止されているので理解がいまいち進みませんが、配車サービスのUberは登録ユーザーが白タクとなって小遣い稼ぎに路上で客を拾う、という仕組みになっています。客とのマッチングや場所の誘導、お金のやり取りをUberアプリ上でサポートするという、白タクのプラットフォーム(場)をUberは提供しているわけです(当然、Uberは寺銭をもらう)。配車サービスのユーザーマッチング・プラットフォームではなく、ロードサービスのユーザーマッチング・プラットフォームと考えればUrgent.lyのサービスは理解しやすいですね。
ロードサービスよりも迅速な対応ができるなら、Urgent.lyは便利な場面もありそうです。また、「自動車の改造を手伝ってほしい」というような、ロードサービスの守備範囲外の分野も認めるならば、なかなか面白いサービスだと言えそうです。なお、Urgent.lyはBMW、ポルシェ、ジャガー・ランドローバーからシリーズBの投資ラウンドで2100万ドル(約23億円)の出資を受けることが決まっています。自動車メーカーにとっても、ロードサービスの拡充は大きな課題で、その一つの解決策としてUrgent.lyの可能性を評価しているようです。
Source:Urgent.ly